白神アロマ研究所の発足について語る・座談会

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参加者:
アロマサロン ラナクラクラ主宰 鎌田雪野さん
アロマプライベートサロン&スクールベルナデッタ主宰 沼内美加子さん
木工作家でわにもっこを経営している山内将才さん
webデザイナー  新山則和さん
鰺ヶ沢白神グリーンツーリズム推進協議会 会長 永井雄人
                         以上5名

1529永井:
白神自然学校一ツ森校に事務所を置く、鰺ヶ沢白神グリーンツーリズム推進協議会が、白神アロマ研究所を発足し、白神アロマを生産することになり、アロマや木や情報発信に携わる方々と共に、白神アロマについて語る座談会を行いたいと思います。今回のテーマは、白神アロマ研究所」の目指すものです」
、白神山地で採れるオオバクロモジは、白神山地のブナの香りの癒しをイメージにして、ホームページ上で情報発信をしていこうと思っています。今回はそのホームページで掲載される座談会を企画しました。

参加者は、
❤木工作家で『わにもっこ』を経営している山内将才さん
❤セラピストでアロマサロン・ラナクラクラ主宰している鎌田雪野さん
❤同じくセラピストでアロマプライベートサロン&スクールベルナデッタを経営している沼内美加子さん
❤webデザイナーをやっている新山則和さん
❤そして進行役は鰺ヶ沢白神グリーンツーリズム推進協議会 会長で白神自然学校一ツ森校代表・白神アロマ研究所の所長の永井雄人でおおくりしたいと思います。

永井:
まずは、皆さんから自己紹介をしていただいて座談会を進めていきたいと思います。最初にアロマと言えば、今まではどうしても西洋のものというイメージがあったり特にイギリスとかヨーロッパ系のものというイメージがありましたが、「和のアロマ」というものがここ数年非常に注目されてきました。      
 「西洋アロマ」と「和のアロマ」との違いというのを実際セラピストとして現場で活躍している鎌田雪野さんから一言お願いしたいと思います。

1517鎌田:
「アロマ」イコール精油とするならば、和のアロマと西洋のアロマの違いっていうのは、実際はほとんどないと思います。どちらも天然の精油です。
「アロマセラピー」というものは西洋から入ってきた物で、昔はフランス産のラベンダーとかブルガリア産のバラなど、外国のものを使う事が本場の物を使っている、というステータス的な部分があったと思います。海外の物を使っているという事が本格的なセラピストの証っていう感じだったんですよ。それが今、アロマセラピストがものすごく増えて、自分の身の周りにある香りの良さに気づき始めて、また、それを採ろうかなという人が出できて、身近な精油の存在に気づいて、それを使おうかなという人が増えてきてっていうように、日本の風土に根付いたアロマが広まってきているということだと思うんです。なので、和っていう言葉はちょっとまたイメージが違いますけども国産っていう意味でいいんじゃないかな?と思っています。

永井:
はい、なるほどね。和のアロマとは国産のアロマという事ですね。

鎌田:
そうですね。

永井:
木でも、結局そこの土地で採れた木で家を建てると家もしっくり馴染むっていう事がよく言われています。

鎌田:
そうですね〜
後、やっぱり精油を使う人がとても増えたので、外国の文化の受け売りだった時代から一歩進んで、自分の鼻で自分の好みの香りを探そうっていう人が増えてきたと思います。そういうのも、国産アロマの広がりにすごく影響してきているんじゃないのかな、と思います。

永井:
なるほどね〜
北海道でいくと富良野町があり、富良野の今イメージというと、やっぱりラベンダー畑っていう感じですね。結局、ふらの町のラベンダーは国産アロマっていうイメージで皆さん理解しているんじゃないかな?

鎌田:
そうですね〜
ラベンダーというのはそもそも日本には無かったものですけども、それを日本で育てて精油を採って、という段階を経て、今は黒文字とかハッカとか日本に昔からあった物から香りを採ってみよう、採ってみたい!とう人が増えてきたって言う事でしょうか。

永井:
なるほど!わかりました。
もう一人のベルナデッタを経営している沼内美加子さんはいかがですか?

1522沼内:
ほとんど鎌田さんと同じ様な内容になりますけど、国産というと身土不二ということで、永井さんが、その土地の物、木材、お家もそこの土地の木で建てると違うという話しをされていたように、精油もやっぱりそうだと思うんですね。後、国産精油の種類とかを考えるとやっぱり国土の三分の二が森林という事もあると思うんですけれども、ヨーロッパとか西洋の方の精油っていうものはハーブ系やお花の物がすごく多く、国産の物は木の物が多いっていうイメージはあります。

永井:
なるほどね〜

沼内:
後、白神の成分表も出てきていますが、西洋の物は歴史がある物ですから症例としても戦争時代から薬代わりにしていたなど、メディカルな部分でも使われています。
国産の物は法律上は雑貨ということもあって、まだそこまで至っていないし、法律上で認められていないっていう部分ではちょっと格差はあるかなと思います。

永井:
そうですね。私も先週、東京へ行ってきて日本アロマ環境協会というのがどこの省庁が所管しているのか聞いたら、環境省管轄だと聞きました。
もし厚生労働省に入ることができていれば、おそらく効用とか薬効というものの表示ができ、セラピストの方々の活躍の場が、今よりも多角的に広がり、アロマの普及と共に、アロマの効用もしっかり求められてくるように思います。

一同:うなずく。

永井:
木工の世界の話しに移りますけども、今言ったように木の世界も本物志向といいますか、今まで外材とかそういうのを使って家を建てたりするのもあったんですけども、地元の木を使って木工とかその辺の流れはどういう感じになっているんでしょうか?

1528山内:
これは20年、30年前と変わらず自然回帰と言いますか、自然素材を自分たちの生活に取り入れたいという志向は変わらずあるんだと思います。
ただ、大体4・5年位のサイクルでデザイン性だとか自分たちの家具の場合は特に住宅で大分左右されますので、例えば4・5年前であれば売れる家具と言えばソファとダイニングテーブルとテレビボードという三種の神器みたいな、これが一番物として出ていた。でもその前はちゃんとタンスがあって日本的な和の工芸ですよね、そういう物がすごく出ていた時代もありました。
例え、いい物を作っていたとしても現代の生活だとか需要に合ってなければ話しにならないというのがあります。
それは自然と淘汰されていくものなんです。いい工芸でも、いい物を作っていてもそれは現代に合わなければ淘汰されて当たり前だっていう感覚がありますので、だいたい30年位仕事してくれば売れる売れないとか、出る出ないという物が敏感に感じられるようになってきました。
…そういうのでいけば自分としては売れるというのを大前提として考えなければならないと思います。
売れる事によって地域振興にも繋がっていくし、その素材を絶えず循環していく事にも繋がっていく訳です。
それが無ければ結局地域振興も、なにも無くなるって言う事はよく地域の地方のいろんなやっている人たちの話しだとか、アドバイザーとして行く時に耳にする話しです。

永井:
確かにやっぱりいくらものが良くても時代性を捉えなければ売れていかないってそういうことですよね。

山内:はい。

永井:
この和のアロマ、木の香りを楽しむって事だったり家具や家自体も地元の木を使うというこの“木にこだわる”方って多いと思うんですがその辺はどうですか?

山内:
いっぱいいますよ。しかし、今は競争社会とインターネットに出てくる市場が限りなく大きくなっていますので、その中で占めている自分たちの割合って本当に少ないんですよ。大きい所だったら北海道とか高山市でも東京にショールームを構えてやるくらいの方々は市場の人たちを掴んでいるんですよね。それはアロマにしても同じだと思います。自分たちはお客さんから見れば二番煎じみたいな捉え方にもなるので、いいものを作っていてもなかなか売れないというジレンマを抱えているところが多いと思いますよ。

永井:
確かに、インターネットを使っての商売でうまくいっていて生産が間に合わないという話しも聞こえてきていますよね。

新山さんにお聞きしますが、アロマをインターネットで検索すると2,600万件ヒットするということでしたが、色々量がありすぎてどういう物を選んだらいいのかがわからないのですが情報量に関してどう思いますか?

1537新山:
そうですね〜。やはりインターネットで検索した場合に今だと売っているお店だったり、作っている方々が情報配信しているもの、それから使っていらっしゃる方々がブログ等で配信しているものが、トータルで検索されていろいろな情報として出てくるんですよ。単純にそれだけを検索して、そこからいいものを拾っていこうとした時に、ほとんどの人が本当の本質が書かれている所に辿り着けているかというと、かなりの確率で少ないんです。
これはwebの仕組みとしてある意味仕方ないのですが…じゃあ配信する側としてどうすればいいかといえば、本質をきちんとうたわなければいけない。これは根本的な部分なので当たり前な話しなんですけれど、それをきちんと捉えていただけるものになっているのかという意識付けは絶対に必要だと思うんです。
例えば、先ほど鎌田さんの方からアロマは元々西洋の物を使うのがステータスだったというお話がありましたよね?
ステータスだという風に伝えるためにも、これを使う事がというのを紹介している部分自体がステータス性を感じなかったらその文章自体がステータス性を感じません。
ですから、いくらいいものを作っても人に紹介する時にボロボロの袋に入れて「これいいでしょ?」って言ってもいいものに見えないっていうのが正直人の受ける感じですので、そういった所も配信する側が常に意識していかないと本当の所を伝えられると思っていても自己満足でしかなくて、伝わっていかないというのが現状だと思います。そういう意味では、国産と西洋の物を明確に区別したいのであればそれもわかるようなアプローチを出す側が工夫しないといけないと思います。
また、受けた側が国産のものと西洋のものを意識しないといけないと思います。作り手や配信する側としては国産のものと西洋のものを違うという区別をしているだけで、香りを楽しんでいる方は、素敵な香りで体に害が無いという所で満足する可能性もあるわけです。
それであれば、配信する側がその満足している中で“和のもの”“国産のもの”を使っていただける工夫をしないといけないと思うのですが、そのバランスが難しいのかなという気はします。

永井:
はい。さっき木工作家の山内さんがおっしゃっていた、いくらいいものを作っても売れる筋のものを出していかないとという話しと同じ発想ですよね。

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沼内:
極端に和のものを使う事が一番いいんだ!みたいになってしまうのではなくて、日本には無いものもある訳ですから用途によって使い分けていければいいなって思うんですよね。

永井:
そうですよね。
白神のアロマ研究所では今話した事をふまえて、白神山地という世界遺産の中(←これで大丈夫ですか?)からオオバクロモジを採取をしています。白神山地の場合は自然遺産ということもあって、津軽森林管理署と購買契約を結んで年間の採取量を決めて採取をしています。
環境に配慮した事業を目的としてオオバクロモジやホオノキ、ニオイコブシ、サンショウそれから杉の木、特に珍しいのは林檎の木からのアロマにも挑戦します。採取したものの香りの成分分析もやっています。もっと多くの人たちに白神アロマを知ってもらう為に、アロマの健康への活用法や癒し、人体に与える様々な影響も、成分分析だけではなく医学的な視点からも明示していく事がこれから求められてくるのではと考えます。
先週、岐阜の高岡市の正プラスさんの代表の稲本 正さんと東京都でお会いました。
最近アロマの世界にも紛い物が増えてきたという話しになりまして(苦笑)やはり人工的に作ったアロマオイルと天然から採ったアロマオイルとは同じ様な香りがしていても効用が違うという事なのですが、鎌田さんはどう思いますか?

鎌田:
日本にアロマセラピーが入ってきた時から精油は雑貨扱いで、未だに雑貨扱いなんですよ。雑貨にはちゃんとした審査が無いので、何でもありっていう状態なんです。なので、外国から輸入したものをそのまま売っている会社もありますし、個人もいますが、植物油やアルコールで薄めて加工して本来の姿ではない状態で市場にだしてしまっているようなところもあります。あと、百円ショップ店で売っている精油に関しては、実際に白神でクロモジを採取して、精油を蒸留してみるとそんなに安価にできるワケが無いということがよくわかりますよね。価格というのも本物かニセモノかを判断する時に大きなヒントになるんですよね。

永井:
なるほどね〜

鎌田:
精油とは植物から採った100%植物性のものでなければならないんですけども、アロマオイルとして売っているものに関しては科学的にオレンジっぽい香りにしてしまってそれをオレンジとして売っているものもあるので、そういうものが紛い物というのだと思います。ただ日本で精油を採っている方というのは実はアロマセラピストは少なくて、化学や林業に関わっていた方が多いようです。
なので、アロマセラピーの視点で精油を作っていないのでラベルに必要な情報が書いていなかったりとか、デザインが精油らしくなかったりだとか、そういうことも紛い物の雰囲気を呼び起こしてしまうのかもしれません。

永井:
そうなんですか。確かに昨今で言うと表示の仕方の問題があって、安心安全だと思っても表示がちょっとズレただけでも消費者は敏感になってしまう所がありますよね。

鎌田:
そうですね〜。結局は雑貨扱いなので、表示はどういう風にやってもいいという事なので、これが難しいところですよね。
永井:アロマの仕事をされていてそういう話しを聞く機会や感じられる事ってありますか?

沼内:
スクールでは正しい100%植物の精油を選ぶようにというお話をする時には、まずアロマオイルというものは買わないように話しをしています。“精油”や“エッセンシャルオイル”と書いてあるものを選びましょうと。表のラベルじゃなくて裏のラベルをきちんと見てください。という話しをしているんです。
産地などアロマに関わる人たちが見なくてはいけない項目があるんですが、それは必ず表示になっているんです。
その表示を必ず見るようにという風にお話をしているんですが、いざ雑貨屋さんに行くとちゃんと本物もありますが売っている方たちがアロマセラピストばかりではないので大事なところに価格のシールを貼ってしまっているんですよね
…それで大事な情報が見れないということもあったりします。後、いろんな種類のディフューザーがでていますよね?ディフューザーにお水を入れるタイプのものがあるんですが、精油はお水に解けないのでお水に解け込ませるように加工したものがあるんです。そういうものは、100%エッセンシャルオイルと書いて下にソリューション(水溶液)と書いてあるんです。隣に同じ様な瓶に入った本物の精油が置いてあって、価格が少し高かったりすると同じものだと思って、少し安い加工したものをかってしまうんですよ。
こういう事って、アロマを少しでも勉強した人じゃないと分からないと思うんです。そういうことをより多くの皆さんに知ってもらいたいので、様々な講座で話しをしているんです。

永井:
まだ一般的にはアロマ商品の見方など詳しい情報の普及が遅れているみたいなですね。

沼内:
そうですね〜。ルーツである西洋の人たちはアロマを暮らしの薬箱のようにして生活に取り入れているのです。だから資格を取る人たちや興味がある人たちだけではなく、皆さんが生活に取り入れてもらえるように、情報発信をしていきたいと思っています。
誰でも使えるアロマになればいいですね。

永井:
もちろん今回の企画もより多くの人たちにアロマをもっと知ってもらいたい。もっと生活の中に取り入れた使い方をしてもらいたい。健康だったり精神的癒しだったり…の情報発信をしていきたいとおもっているんです。特にさっきお話がでたデュフューザーに関してもセラミックのものなどもありますが、今回は山内さんにお願いして地元の木(イタヤカエデ)を利用したデュフューザに滴して香りを楽しんでいただくという事を企画したんです。

鎌田:
木のディフューザはそのままでもいい香りですよね。

永井:
そうですよね。

鎌田:
インテリアとしてもかわいいし。

永井:
インテリアとしてもね。そうですね。

山内:
あの〜、こういうのって金額の問題も含めて本物って難しいと思うんですよね。実はウチのもの全て本物だとは思っていなくて。作るものは本物でも評価する人にしてみれば、果たして本物なのかな?という疑問点があるのはどの商品もあるんだと思うんですよね。
それで一番大事なのは、最初のアロマの話しに戻りますが、社会的背景を付けれるものというのは限りなく本物に近いんです。例えば国産100%の後に今までの背景を書いているんです。今までは外国産が98%だった。
それに対して、日本の国産の樹木や葉で作ったアロマをこれから提供します。というパンフレットとサンプルを貰った事があるんです。社会的な背景というのはぐっと人の気持ちを捉えるんです。ですので、一番煎じというのはどこまでいってもトップランナーなんですよ。
なぜかというとその礎を築いたものだから。それを皆がいいなと真似していく訳ではないですが、それを目標にしていく訳です。でもトップランナーはだれもいない中で、こういう提案を考えて、こういうプロモーションをやってパッと市場に出していくんですね。
市場で反応が大きければ大きい程、どんどん出て行きますよ。 “いいものはいいんだ!”“自分たち職人は良く知っているんだ”でもそれが売れなければ元の木阿弥で何の地域振興にもなっていかない。
今はネットの時代だからネット、ネットと言うんですが、ネットで上手にやっていても中々売れないんです。何をしなければいけないかというと、雑誌だとか新聞などの他のメディアですよね。テレビも含めて。そういう所に出る事によってネットで次々注文が入ってくるという仕掛けを上手くしていかないといけないですね。

永井:
まあそうですよね。

 

DSC_1532山内:
ネットで売買しているというのは、ちょっとしたものに対して出す人達が反応しないんですよね。実際店に出してみると、はっきりしますからね。値段も社会的背景もそういう事が市場で揉みに揉まれて出ないものは一切出ない。
出て行くものはどんどん出て行く。そういう競争社会に出していって勝ち抜いたものがネット上で売れていく。

永井:
そろそろアロマも環境省所管から、健康など社会の中で介護等にアロマが効くとか認知症に効くとかにして、雑貨から効用が薬用みたいに、健康で長寿で癒されてという所に繋がるように、厚生労働省の所管に移行していかないとと思いますけどね。
いつまでも雑貨扱いではこの世界の課題はクリアしていかないと思いますね。全国の本物志向の人たちとネットワークを作って運動をしていきたいですね。

山内:
まあ、ニセモノは必要だと思うんですよね。本物を引き立たせる為にね。それを否定はしていないですが、もしかしたら自分たちの物もそう思われているかもしれないですね。ただ、そこにはちゃんとした社会背景が無ければ、どれだけ本物だと言っていても今の時代は本物だと評価してくれる人は少ないという事ですね。

沼内:
アロマと言っている時点でとても難しくなっているんですよね。よく洗剤とかでアロマなんとかとありますがあれはほとんどが合成香料で、合成香料でもアロマという商品として成り立っていますから、今更アロマという言葉でホンモノ・ニセモノの区分けはできないと思うんです。

永井:そうですね。おそらく世の中の企業でもそれで成り立っているので仕方ない部分でもあるんですよね。

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鎌田:
アロマっていう響きがいいんでしょうね。女性の心を掴みやすいというか。

永井:
そうですよね。そういう点では白神アロマ研究所もスタートしたばっかりですけども、色々な情報も組み入れながら社会のニーズを捉えた方向に持っていきたいと思って進めていきます。
今回は第一回目ということで、白神アロマ研究所を発足してホームページを立ち上げ、情報を出していきたい。今後も本物のアロマの魅力を情報発信していこうという一つの企画として皆様に集まってもらいました。

1513鎌田:
一つ付け加えてもいいですか?
ついこの間、白神の蒸溜体験ツアーを行いましたが。来てくれた方はアロマセラピスト半分、セラピストじゃない方が半分という感じだったんですよね。そういう方が精油のみならず、実際に山に入って植物を見てみたい!その植物の香りを嗅いでみたい!どういうところに生えているのか見てみたい!というような気持ちを持って、お金を払ってわざわざ時間を使って来てくれているという事がすごく大事な事だなって思うんです。アロマセラピーはアロマセラピストの為の物であってはいけないというのはすごく感じているんですけど、やっぱり求める人の所にちゃんと届いてもらわないといけない。なので、私は白神のクロモジが好きだわという人が増えてもらう為には、多くの人に実際に嗅いでもらうのが一番なのかなと思います。

永井:
そうですね。さっき、山内さんも実際に見てもらう・触れてもらう・体感してもらう事が非常に大事だとおっしゃっていましたよね。

鎌田:
体験のインパクトはやっぱり忘れられないものがあると思います。

沼内:
さっき山内さんもおっしゃっていました自然回帰という話しですが、最初はステータスのアロマだったと思いますが、これからは自然回帰して「アロマに白神の自然」というような風を、白神アロマ研究所から、香りだけじゃなくて、自然を発信しながら香りも一緒に発信してもらいたいです。

山内:
わかります。博物誌ですよね。これは永井さんが求めているものと同じですね。
例えば、クロモジはちょっと想像できないんですけどクロモジの紅葉でもいいですよね。クロモジの青い葉っぱだけを写真で写してこれから採れましたよという説明をしていると思いますが。サンショウだったら葉や実、その葉を食べるカラスアゲハの幼虫みたいのがいたり、それを摘む鳥がいたり。本当はそういう物の写真や説明ができれば白神と関連していくおもしろいニュースになっていきますよね。それで絶えず惹き付けるというかアロマだけではなく根底はこうだということを知ってもらう必要もあるんじゃないでしょうかね?

永井:
白神もブナの森ということで、高木のブナ・低木のクロモジがありクロモジの四季、花をつけそして実をつけ、枝にはまだら模様があり、それがどんどん大きくなっていく事で模様を変えていくというドラマがあります。そういう木の魅力や木が香りを出すと言う事は、どういう仕組みなのかをアロマ研究所を通して木を楽しんでいただきたいと思います。大きくは、地球環境を守っていこう・大事にしていこうという所へ繋がっていければと思っています。

沼内:
昨年、夏と秋に蒸溜体験に行ったんですが、夏と秋の木の違い、秋には実がなっていたり、葉っぱの色の違いや香りの違いも感じられてすごく良かったです。

永井:
そうですよね。第一回目はこれで終わりますが、今後も面白い、良い情報をいっぱい発信していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 
一同:ありがとうございました〜。

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座談会は開催日 平成27年7月29日 大鰐町 わにもっこ工芸館にて開催しました。